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See All Events–はじめに業務内容をおしえてください。
大崎:一言で言うと、PdMチームのリーダーとして、別々のプロジェクトで動く4名のPdMのまとめ役を担っています。
私のミッションは、同時に走る複数の開発をひとつの大きなロードマップに落とし込み、ロードマップに沿って開発が行なわれているか、状況をチェックしています。状況の変化に応じてロードマップを更新することもあります。加えて、プロダクトの開発が円滑に進むように、全体最適視点から他チームとの調整も行っています。
今井:チームのみんなが開発に集中できる環境を作ることが、EMとしての私のミッションです。EMは私を含めた2名のチームで、60名ほどのメンバーが働く環境の整備に取り組んでいます。
個々人を支援することはもちろんですが、いま取り組んでいるのは開発組織そのものをスケールさせていくこと、採用にも力を入れています。
–エンジニアが開発に集中できる環境づくりとは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか?
今井:現段階では、組織としての統制を図っていくことで、エンジニア一人ひとりの生産性を高めようとしています。
きっかけとなったのは、2021年の6月にUUUM株式会社のCTOなどを歴任してきた尾藤をCTOに迎えたことでしょう。
それまでは具体的に定義されていなかった開発組織のマネジメント対象を4領域に定義してみると、これまでのEMは複数領域をまたいでマネジメントしていることが判明。それを受けて、現在のEMはピープルマネジメント領域に特化し、他のマネジメント領域はPdM、PjMなどの別ロールを定義し、マネジメント領域を区分する体制となりました。
その結果、今は本来のEMとしてのミッションに集中できるようになり、会社全体の方針にも沿った動きができている手ごたえを感じています。
–チームリーダーに就任して、数ヶ月。どのようなことに取り組んできましたか?
大崎:2021年の10月、PdMチームのリーダーになってまもない時期に「プロダクト会議」を週に1回開催するようにしました。CPO、CTO、PdMの全員とUXデザイナーなども参加し、かなり大所帯の会議です。関係者が一同に会して、各プロダクトのロードマップを一挙に調整し、その結果を全社に向けて公開するようにしたんです。
というのも、プロダクトの開発はエンジニアだけで完遂するものではありません。いろんな人が関わることになるので、それぞれの思惑や意図が対立したり混乱してしまったりしてしまうケースがあります。
ロードマップをベースにした開発進捗を共有し、合意形成していくことで、そうした事態を免れることを意図しています。さまざまな役割を持つPdMですが、社内の合意形成を図っていくことこそが最大の仕事ではないかと思います。
また、プロダクトのリリース前には、全社からフィードバックを集めるための会議も設けました。
–ロードマップを全社に開示することは、リスクや懸念を含む意思決定だと思います。思い切った決断ですね。
大崎:おっしゃる通り、いくつかのリスクや懸念がハードルとなり、Reproもこれまでそうした機会を作れずにいました。しかし、そうした情報統制方針にはデメリットもあります。開発組織が今何に取り組んでいるのか、いつどんな機能がリリースされているかわからないと、他の部署の不安や不信感が募ってしまうこともあるんです。
–フラットかつオープンに開発組織、それ以外の組織との関わり方に向き合う姿が印象的です。その姿勢を培った過去の経験や学んだ転機などはありますか?
大崎:過去に勤めていた企業で初めてリーダーを任された時の話になります。当時、ひとりの開発者として取り組んでいた時のこと。あるプロダクトのアーキテクチャを担うことになりました。プロダクトマネージャーという職務がまだ認知されていない時代で、誰かがプロダクトの方向性をリードしなければいけない状況でした。その時、私がリードできればと思い、取り組みました。
自分の考えが形になっていく喜びもあり、どんどんとプロジェクトを進めていきました。一方で、プロジェクト外の人に進捗を共有してみると、「それは違うな」「こういう方向性も考えられるのでは?」といった意見が生まれてきたんです。フローや考え方の不一致によって、一部のチームを混乱させてしまう結果も招いてしまいました。
もっとはやい段階から、さまざまなステークホルダーを巻き込んでいく必要があるということを学びました。
振り返ると、今でも意識しているプロダクトマネジメントのポイントを学べた機会だったと思います。
–さまざまなステークホルダーを巻き込む過程で大事にしていることはありますか?
大崎:人を巻き込むにあたっては、「課題の共有」が重要です。関係者の発言の裏にはどんな課題があるのか、互いに理解しあうことが大事なんです。そうすることで、それぞれの課題を全社的な課題として捉えることができ、初めてチームとして動くことができるのだと思います。
ただ、課題を共有することは簡単なことではありません。私自身も完璧にできます、得意です、というわけではありません。だからこそ丁寧に向き合い、face-to-faceのコミュニケーションを大切にして、それぞれの課題を持ち寄って一緒に考えるようにしています。
–創業初期からReproに在籍する今井さんは、こうした状況と変化をどのように見ているのでしょうか?
今井:プロダクトを中心としてさまざまなステークホルダーが巻き込まれ、以前よりも動きにまとまりが出てきました。組織として動くようになってきたとも言えますし、組織でなければ動けなくなってきたとも言えます。 我々が挑む市場やグローバルレベルを目指してきた結果、もう個人1人では変えられないレイヤーまできたのだと思っています。
–大きな転換期ですね。
今井:そうですね。以前よりも、社員一人ひとりの役割を明確にし、各マネージャーにロールを移譲することで、組織として出せる成果を高めようとしています。結果的に部門ごとの動きが見えにくくなりますが、そうした時に大崎のようなメンバーが繋ぎ役になるわけです。
そう考えると、何でも自分でやる!というようなシード・アーリーフェーズのベンチャー時代は卒業したのでしょう。最近のReproは、実現したいことに向かうチームや組織、役割が見えてきて、各々が専門性をいかして躍動するイメージです。
これはReproにとって大きな転換点であり、会社としてはこの変化を「第二創業期」と表現しています。
–「第二創業期」。これからのReproは今までのReproとはまた一味違う、ということでしょうか。
今井:変化する中でも、Reproには変わらないものもあると捉えています。
これまで培ってきた良い部分は企業風土として根付いているんです。例えば、自分の役割を超えた挑戦を推奨し、後押しする文化がある。組織を良くしたい、顧客により大きな価値を届けたいと願う個人のマインドを最大限尊重してくれる組織がある。
そうした点は、今後も無くならないReproらしさでしょう。
–今後の会社の成長におけるポイントはどこにあると思いますか?
今井:個人の技術やマインドが非常に高いレベルにあったことが、Repro開発チームの特徴でした。一方で、それはこれまで組織化をうまく進められなかった理由でもあります。極端にいうと、これまでは自立・独立した個人の集まりだった、とも言えるかもしれません。
今は、強い個人の力が足し算ではなく掛け算になっていく手ごたえを感じつつあります。 この組織化を推進することで、次のフェーズに入っていけるのだと思っています。
大崎:今日話した中でも新たな取り組みを取り上げましたが、改善の余地はまだまだあると思います。巻き込むべき範囲も、より大きくなっていくでしょう。その分合意形成はどんどん難しくなっていきますが、そのプロセスを乗り越えていくにつれて組織としてのさらなる推進力を得られるはずです。
–今後取り組んでいきたいことはありますか?
大崎:正直にいえば、2021年に私が入社した時、Reproは開発組織としてのアンチパターンに陥っていると思うことが少なくありませんでした。自分の経験と照らし合わせてみても改善する余地があふれていました。ただ、ここを乗り越えれば、Reproのプロダクトは価値をより届けられるものへ進化できると思うんです。
今後は組織の成長に伴い、より良いプロダクトが生まれやすい開発プロセスを実現していきたいと考えています。
今井:今、個人の集まりから組織に成長する過程の中で、あらためてプロダクトを中心としたまとまりが生まれている気がします。
真にマーケターが必要としているものをどんどん生み出していきたい。
私自身、そうした気持ちです。多くのメンバーも、同じ気持ちではないでしょうか。
今、このタイミングで、グローバルを本気で目指すReproのプロダクトや組織作りに関われるって、かなり面白いことだと思います。もっともっと、同じ想いの仲間と出会いたい。そう願っています。
企画・取材・執筆=株式会社ユニーク
写真=粟田 健太郎
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