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世界シェアNo.1を目指す――新サービスのリリースにかける、Repro代表の思い

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Business

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世界59カ国5000以上のアプリへの導入実績を持つモバイルアプリマーケティングツールを中心に展開するRepro株式会社は、2018年10月4日よりWebマーケティングツール「Repro Web」の提供をスタートします。このサービス拡張の背景にある代表・平田祐介の思いを、ストーリーとしてお届けします。

「Repro Web」のリリースは、世界で勝負するための布石

「世界でNo.1を獲れる会社にしよう」――これは私がReproを立ち上げた頃から、ずっと目標に掲げていることです。

Reproはこれまで、モバイルアプリの事業者が抱えている“データにまつわるIPO(インプット・プロセス・アウトプット)”の課題解決のために、アプリ解析・マーケティングツールを提供してきました。そしてこの度、新たにWeb版の解析・マーケティングツール「Repro Web」をリリースします。

スマートフォンが普及してから、デジタルマーケティングの重要性は高まる一方です。しかし、いざ自分たちが持っているデータをマーケティングに活かそうとしても、データを整理して解析ツールにインプットするのに手間がかかることが多い。また、解析結果が出た後でも、その結果をどう解釈して具体的な施策としてアウトプットしていけばいいか……と検討をするのにも大きな労力を要します。

Reproはこうしたデジタルマーケティングにおける"インプット・プロセス・アウトプット"までの流れを一気通貫で行ない、「どのようなユーザーにいつコミュニケーションを取ればいいか」というマーケティングシナリオまで導き出します。

ユーザーの属性やサービス内における行動データを取得し、そのデータをマーケティングに有効活用できるよう瞬時に加工、プッシュ通知やアプリ内/Webメッセージ、広告配信といったマーケティング施策が実施できます。

それに加え、マーケティングシナリオをAIで一部自動化できる環境を提供しているため、手間も時間もかけずに「あとはマーケターの方がクリエイティブやコピーライティングの作成に注力するだけ」といった状態まで持っていけるのが、私たちのサービスの圧倒的な強みだと自負しています。

おかげさまで、アプリ解析・マーケティングツールとして、Reproは国内有名アプリの大部分にご利用頂ける状態を築くことができました。

ただ、私たちが目指しているのはあくまで世界市場です。そのためには、今以上にお客様の成功にコミットできるサービスにしていかなければなりません。

今回の「Repro Web」のリリースは自社にとっても、Reproを使ってくださっているお客様にとっても、そして今デジタルマーケティングに従事している方々にとって、大きなインパクトをもたらす挑戦だと捉えています。

目指すは“総合的なデジタルマーケティングのプラットフォーム”

2018年10月4日より提供をスタートするWebマーケティングツール「Repro Web」
2018年10月4日より提供をスタートするWebマーケティングツール「Repro Web」

Web版のリリースを決断したのには、3つの背景があります。

1つ目は、自社の準備が整ったことです。

デジタルマーケティングのサービスを提供するうえで、かねてからWebの解析・マーケティングツールの必要性は理解していました。

ただ、私たちとしては、中途半端なものは絶対につくりたくなかった。だから、まずはアプリ版のツールの開発に集中して、お客様に満足のいく結果を提供できるものにしよう……まずはアプリでNo.1になる。そう心に決めて、これまでサービスの充実に努めてきました。

そして現在、アプリ版に関してはクライアントからも一定の評価をいただけるようになり、ある程度見える結果にもつながってきました。アプリ版を納得のいくクオリティまで高められたことで、満を持してWeb版の開発に取りかかる体制が整ったのです。

2つ目は、クライアントのニーズの多様化です。

Reproの主なクライアントはこれまで、モバイルアプリを専門的に扱う事業者でした。しかし、近年のEC市場の急拡大などに伴い、アプリとWebの両方でサービスを展開する事業者が増えてきています。そういったお客様のニーズに応えるためには、アプリだけではなくWebにも対応することが不可欠となってきました。

3つ目は、競合の現状です。

グローバルの競合他社を見てみると、アプリとWebの両方に対応しているサービスが大半です。これからグローバル市場で競い合うためには、Webへの対応は必須条件だと捉えています。

これら3つの“「Repro Web」開発を後押しする背景”が重なった今を、次のステージに進むタイミングだと判断しました。

検索を軸にユーザーの獲得に適した“Web”と、ユーザーとの継続的なコミュニケーションをとることに適した“アプリ”の両チャネルの特徴を活かした、統合的なデジタルマーケティングプラットフォームに進化させていきます。

スピード感を持って、AIの実用化を

細かい部分はRepro CTOの橋立(右)とも直接ディスカッションしながら開発を進める
細かい部分はRepro CTOの橋立(右)とも直接ディスカッションしながら開発を進める

今回の「Repro Web」のリリースは、これからグローバル市場に進出するうえで欠かせない要素ではありますが、ひとつの足がかりにすぎません。

世界シェアNo.1を目指すための武器として、Web版開発とともに積極的な投資をしてきたのが、AIの領域です。Reproでは2015年からAIの研究に取り組んでおり、2018年の7月には「Repro AI Labs」を立ち上げました。2018年9月現在、AI機能の本格的な実用化に向けた実証実験もスタートさせています。

マーケティングにおけるコミュニケーションでは「誰に対して、いつ、どんな手段で、どんなメッセージを届けるか」が重要になります。ここでの理想は「ユーザーの一人ひとりに合わせたタイミング、手段でアプローチすること」ですが、何百万人といるユーザーそれぞれに適したプランを人間の作業でつくるのは、現実的ではありませんよね。

しかし、AIを活用することで、限りなくユーザーと“1 to 1”に近いコミュニケーションが実現できます。

データ解析におけるAIの実用度が高まれば、これまで人が膨大な時間をかけてやっていた複雑な作業工程がどんどん自動化されていきます。そうすると、知識のない人でも簡単に利用できるサービスになり、より多くの人たちが効果的なマーケティングを行なえるようになります。

また、解析のプロセスが簡略化されることで、マーケターは人間にしかできない、創造性の高い価値のある作業に集中できるようになっていくはずです。

AIがこれからの社会に与えるメリットやインパクトは、とても大きいです。しかし、日本ではAIを実用化できている領域は、そこまで広がっていません。海外を見ると、明らかに遅れを取っています。私は、ReproをAIの領域でも世界で張り合える会社にしていきたいんです。

グローバル市場で戦うためには、スピード感を持って、壁を越えていかなくてはいけない。自社でAIの研究を進めていますが、専門分野の人たちには技術力で及ばない側面もあります。

なので今後もさらに積極的な投資、他社との提携も視野に入れ、グローバルで戦うために必要な技術やサービスを貪欲に取り入れていこうと考えています。

若者が希望を持てる国にするために、起業家としてできること

Repro代表取締役の平田
Repro代表取締役の平田

ここまで、たびたび「世界シェアNo.1」「世界市場で戦う」という表現をしてきましたが、日本を無視しているわけではなくて(笑)。むしろ、日本を元気づけたいんですよ。「日本人の国際競争力を高める」というのが、起業を通して実現したいと思っていることのひとつです。

ちょうど私が生まれた頃は、アメリカで『Japan as No.1』というタイトルの本が出版されるような時代でした。当時の日本には勢いのある企業が多く、家電製品や半導体といったハイテク分野では世界市場をけん引するくらいの力を持っていました。

そういう活気って、子どもにもなんとなく伝わるんですよね。会社で働く人たちのイメージはキラキラしていたし、自分が大人になって社会に出るのが楽しみで仕方なかった。

今の日本の現状は、どうでしょうか。若い子たちに聞くと「憧れの会社とか、あんまりないです」と言う。一概にはいえないとは思いますが、未来に期待をしていない子どもが増えたように感じます。それは、期待できないような社会の空気感をつくってしまっている、私たち大人の責任だと思っています。

アジアのベンチャーカンファレンスに出ると「昔は日本の企業ってイノベーティブでカッコよかったですよね!」という言葉を、たびたび耳にします。「昔は」と言われるのが、とても悔しいんです。自分でも「そうだよな」とどこか納得しているのが、さらに悔しいんですよ。

だから、私は世界にこだわります。愛されるいいサービスをつくって、世界No.1を獲る。それがほんの少しでも、日本の希望につながってくれたらと思ってるんです。

ものすごく頭がいいわけでも、何かに秀でているわけでもない自分のような人間が世界でトップを獲れたら、「アイツにもできるならオレにだって……!」と世界を目指して奮起してくれる後続が出てくるはず。そういう人が増えて “Japan as No.1”って呼ばれるくらいまた日本が元気になってくれたら本望ですね。

一起業家として、若い人たちに夢を持たせられる存在でいられるように、これからも大きく勝負し続けていきます。

2018.10.04
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