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未踏の分野だからこそやりがいがあるーーエンジニア中江が語るSDK開発の魅力

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EngineerMid-career
世界中のアプリの成長を支援するRepro株式会社で、SDKチームリーダーとしてアプリのマーケティングツール「Repro」を支え続けるのが中江和寛です。Reproに中江がジョインしたのは、ビルの一室に5名で運営していた創業期。Reproの古株・中江がSDK開発そしてReproについて思うこととは――

Reproの第一印象は「前のめりな一匹狼の集団」

研究者になるのが夢だった子ども時代。中学校にて開催された弁論大会で挑んだテーマは「人間・植物・動物」……?
研究者になるのが夢だった子ども時代。中学校にて開催された弁論大会で挑んだテーマは「人間・植物・動物」……?

僕は子どもの頃、「研究者になる」のが夢で、大学は物理・数学を専攻し、大学院まで進みました。物理現象のシミュレーションをするためにプログラミングが必要になったのが、エンジニアへの第一歩でした。

研究のために必要なコーディングをしていくうちに、自分の能力を引き出せる分野だと自覚しはじめたんです。「プログラマーになってでかいことをしてやろう」という大きな野望が芽生えたとかではなく、ただ漠然と「自分に向いてるなー」という感じでしたが(笑)

研究者としての道を歩むより、より世の中に直接コミットできる仕事に魅力を感じるようになり、卒業後の就職先としてIT企業を選択しました。

SI、システムコンサルト系の会社で数年働いたのちフリーランスになりました。いろんな業務を請け負ううちにスマホアプリ開発に触れたり、いろんなスタートアップ企業との人脈が広がったりして、「こんな世界があるんだな」ということを知りました。

そんな中、前職の後輩からReproに入社するから一緒にこないかと誘われたんです。フリーランスは勤務時間、勤務地に縛られず気ままではあったのですが、僕はお金の勘定にルーズなので、「どこかいいスタートアップ企業があれば入りたいな」とちょうど考えていたんですよね(笑)

当時、Reproのオフィスは上野にあるビルの一室でした。CEO平田祐介(インタビュー記事)を含め、社員は8名ほど。いわゆるスタートアップ企業でしたが、社員と話して感じたのは、ただならぬパワフルさと有言実行の力でした。

ビジネスが成功するまでには3つのステップがあると僕は考えています。まず「アイデアが生まれる」、そして「行動に移す」、最後に「ビジネスとして成功する」。

単純に聞こえますが、各ステップごとにハードルが高くなっていき、大体のスタートアップは「成功する」手前で挫折する。ただ、Reproには「アイデアが面白い」に終わらず、それをちゃんと成功させる将来性を感じました。

夢を語るだけではなくて、結果に重きをおく――そこまでちゃんと考えられる人がいるスタートアップってなかなかないなと。

全員が前のめりな一匹狼の集団、そんな印象でした。そして僕は、そこで成功するところに貢献したいと思ったんです。

会社最大の危機で感じたReproの底力

▲西新宿オフィスで頻繁に開催されていた自炊イベント「Repro飯」。写真右下が中江
▲西新宿オフィスで頻繁に開催されていた自炊イベント「Repro飯」。写真右下が中江

入社後実際に仕事をしてみてやはり感じたのはメンバー全員のパワフルさ。

当時は「Repro」ツールの機能としては動画しかなく、むしろ「その動画の機能をつきつめていけばいいんじゃないか」という雰囲気でした。が、売れない。

そこでクライアントにヒアリングし、サービスの内容を変えていきました。アナリティクス系の機能をつけてみたり、そこから「アプリ内マーケティング」という構成に振り切ったり。

自分たちの理想を押し付けるのではなく、クライアントが本当に必要としているものをビジネスにしていく。ここを模索していけるのはすごいなと思いましたし、なにより非常に安心感のある仕事の進め方でした。

順調に進みはじめたと思った矢先に、全クライアントが「Repro」の管理画面にアクセスできないという障害が起きました。このときは本当に会社が終わると思った……。が、そこで再び信頼を取り戻したのにはとてつもない底力を感じました。

僕の中で、Reproが最大の危機を乗り越えたポイントは、元々フリーでReproの仕事を請け負っていた橋立友宏が正式にReproの社員としてジョインしたことだと思っています。

というのも、この危機をもたらした障害の要因として、クライアントに使ってもらっている大量のデータを処理しきれなかったということがあるのですが、その部分を整備できる人が当時の社員にはいなかった。

だからこそ、危機のすぐ後に橋立をCTOとして迎えたスピード感はよかった。今後Reproが存続するために必要な人が役員としてジョインしたことは、開発チームとしても会社としても大きなターニングポイントだったと思っています。

ReproでのSDK開発の魅力は、まだ世の中にないものをつくること

▲SDK開発チームのデイリーミーティング風景。日々メンバーとSlackなどで細かくコミュニケーションを取っているが、対面での進捗共有も欠かさず行う
▲SDK開発チームのデイリーミーティング風景。日々メンバーとSlackなどで細かくコミュニケーションを取っているが、対面での進捗共有も欠かさず行う

そんなReproで僕は今、エンジニアとしてSDK開発チームリーダーを務めています。アプリのマーケティングツールである「Repro」をクライアントのアプリに導入するために必要な部品(SDK=Software Development Kit)を開発しています。

このSDK開発という仕事は、いわば裏方的な仕事。そのため、なかなか成果が見えづらい部分があります。

それでも僕がこの仕事にやりがいを感じているのは、ReproのSDKには品質の向上と技術へのこだわりがあるからです。

ReproのSDKは様々なつくりのアプリに組み込まれて、多様な環境で動作します。そのため、通常のアプリ開発では遭遇しないような超レアケースにも遭遇します。

そんな超レアケースでも問題なく動作するようにしたり、問題発生を監視・早期発見・早期対策して、クライアントへの影響を最小限にしたりする仕組みが重要になります。

ところが、SDK開発の分野では、そのような仕組みを実現する確立された手法はまだ存在していません。だからこそ、品質に強いこだわりをもって、試行錯誤しながらより良い手法を模索することは、エンジニアとしてやりがいがあるんです。

ReproのSDKを簡単に、かつ信頼感をもってクライアントに導入してもらう、というミッションを掲げ、世の中にないものをつくり上げていく――

技術者として、とても魅力的ではないでしょうか。

「世界中のアプリを支援する」から「世界中の人を幸せにする」Reproへ

▲オフィス内コーヒーマシン前にて。総務スタッフが厳選したこだわりのコーヒーで一息つく
▲オフィス内コーヒーマシン前にて。総務スタッフが厳選したこだわりのコーヒーで一息つく

2018年7月現在、Reproはアプリにフォーカスしたサービスを展開していますが、それは単純に現時点ではサービス提供者がエンドユーザーとつながるチャネルがアプリである。たったそれだけの理由なのです。

Reproの存在価値はアプリを成長させるところにあるのではなく、サービス提供者の先にいるエンドユーザーをハッピーにするために、サービス提供者をサポートするところにあります。

アプリに限らず、今後はスマートウォッチ、スマート家電などのIoTとエンドユーザーがつながる世界になる可能性があります。

常に技術的な動向をウォッチして、アプリの次のものが世の中で盛り上がるときにはReproがすでにサービスを提供できているようになっていたい。

個人としても、会社としても、「次にきそうなもの」に投資していきたいと考えています。

2018.08.01
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