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ユーザーとは何者か。真意は何処か。 –– 誠実にユーザーと向き合えるチーム・組織がある。

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一人の大学教授の発表が、あるとき世界を驚かせた –– 人間は自分の中にあるたった5%程度のものしか言語化できていない。自分自身すらも自分を知り得ない時代に、UXデザイナー・八木は残りの95%に眠る真意を明らかにしようと日々取り組んでいる。あらゆる物事の背景や意図を結びつけていく八木の脳内では、UXに留まらずチームマネジメントと草野球の監督業の間にも結びつきを見出す。そのユニークな視点と発想の源に迫る。

顧客の真意(インサイト)を導き出す糸口は、言葉の正確性

––現在行っている業務内容を教えてください。

Reproを使っていただくマーケターの方々にとってより使いやすく、効果が得られるようなプロダクトにしていくためのUXデザインを日々追求しています。

一般的に知られているUXデザインの手法やアプローチは様々ありますが、それらを参考にしつつも 「Reproユーザーにとっての真意と価値」 というところには妥協のないように考え抜き、取り組んでいます。

––担っている業務を行う中で心がけていることはありますか。

重要なのは、Reproのユーザーの姿を解像度高く認識することだと思っています。具体的にいうと、(どんなサービスにとっても大事なことだと思いますが) 「ユーザーとは何者か」「何を考えていて、何を大切にしていて、仕事の中で何を実現しようとしている人か」 という点で理解を深めることを続けています。

そこからさらに、「こういう課題を抱えているから、こういう場面で、こういうものが、こういう形で必要になるだろう」と想像するんです。

––解像度を上げるため、想像力を膨らませるために行なっていることはありますか。

色々とありますが、お話しできるものでいうと二つありますね。

一つ目は、私自身のマーケター経験を振り返りつつユーザーの立場になってプロダクトに触れてみること。これまで2社のデジタルマーケティングエージェンシーで、マーケティング戦略の立案からプロモーション実行・検証まで、多くの案件を担当してきました。業界でも高水準のマーケティングエージェンシーで様々なマーケター・クリエイターと仕事をする機会に恵まれてきたので、その経験と感覚を振り返りながら取り組むことが多いです。

二つ目はユーザーやユーザーに近い距離にいるCSメンバーとのコミュニケーションを重ねること。二つ目はとても重要で、ユーザーからの意見や要望をslackで流してもらったりプロトタイプ時点のものをCSメンバーに見せて意見をもらったりすることがあります。そこで出た意見をもとにして、またUXチームのメンバーともかなり対話を重ねていますね。必要であればホワイトボードも使ったりしながら「顧客にとっての価値とは何か」と議論し、解像度・想像力を上げていっています。

こうしたコミュニケーションを繰り返していると、職種は違えど、お互いに同じ気持ち––クライアントファーストを持っているんだなと感じます。

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––Reproの「顧客にとっての価値」とは、どのようなプロセスを通して見出せるものなのでしょうか。

前提として、僕らもまだ完璧な答えにたどり着いたわけじゃないし、今後も時代とともに変化するその答えを捉え続けなければいけないものだと思っています。

そのうえで、Reproにとっての顧客、つまりReproを使ってくださっているマーケターにとっての価値を探っていく過程で意識しているのは、「言葉の正確性」です。 その人が使っている言葉や表現に対して、その背景にあるものを正確に捉えるんです。

その人が使っている言葉や表現って、表面だけに触れるのと背景を知りながら表面に触れるのとでは印象が大きく変わってくるじゃないですか。表層化しているものはきっとその背景で様々なものと結びついていて、その背景、結びつきに目を向けると実際にはまだ言葉にはなっていない真意にたどり着くことがあります。これは一般的に「インサイト」と表現されることが多いと思います。 真意にたどり着くまでの道のりは簡単ではないけれど、背景に気を配り、仮説を立てながら考えを巡らせていくと、徐々に適切な答えに近づいていける感覚があります。

こういったプロセスはユーザーの真意を捉えるために欠かせないものですが、何かをユーザーに提供する時や日頃のコミュニケーションにおいても「言葉の正確性」は意識をしていますね。自分が伝えたい形で正確に伝わることが理想だと思うので、真意と伝わり方・伝え方をすごく大事にして、言葉選びをしています。

––インサイトを捉えるような意識、技術はいつ頃身につけられたのですか。

マーケターとして働くことになった一番最初のキャリアとなった会社での経験が大きいと思いますね。その頃は、仕事で何度もマーケティング戦略を立案するためのインサイトリサーチを重ねていました。

先ほどの「言葉の正確性」というものは、その頃に大切にしていた感覚です。多くの人は自分にとって本当に必要な価値を適切に理解し、それを表現することができません。多くリサーチを行っていく中でトライ&エラーを重ねてこれを実感してきましたし、僕自身も自分のことを適切に表現するのは難しいです。

前提としてこの感覚を持っておかないと、ユーザーが本当に求めているものと真に向き合うことができず、理解も止まってしまうと思っています。

Reproにはこうして(会社として)日々ユーザーと真摯に向き合える環境と文化があり、プロダクトに関わるUXやUIのデザイナーにとって、とてもやりがいのある環境と感じます。

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ただReproのUXデザイナーには求められるのは、ユーザーと向き合っていく中で、プロダクトに関わる会社の人とも同時に向き合うことが求められます。というのも、結局のところReproがユーザーに価値を提供する上で最も大切なものはプロダクトであり、会社、組織としてもプロダクトを中心として、様々な人たちが、様々な形で関わっているんです。

プロダクト上に落とし込まれるのはUIですが、ユーザーの体験価値はプロダクト含め会社全体として提供するサービスによって生まれるので、会社の人に対してもユーザーと同じくらい真摯に向き合っていかないといけない。UXデザイナーはこの体験価値に対してコミットメントするので、相応の重みを感じながら仕事をしています。

すべては 「ユーザーにとって本当に大切なもの」 を作り出すために、必要な過程だと思います。

草野球監督視点からみるチームマネジメント

––組織とその作り方という言葉がありましたが、UXチームではどんな方と働いているのですか。

UXチームは、僕を含めて四名で活動しています。四名というと少なく感じるかもしれないですが、それぞれに様々な経験とスキルを持っているメンバーが揃っています。

それぞれにUXデザインに関わる経験はあるうえで、あるメンバーはグラフィック・アートディレクション経験があったり、あるメンバーはUIデザインを主にやってきた上にマーケティングに関する知識・経験が豊富だったり、あるメンバーはUIデザインに関する経験に加えてフロントエンド周りができたり。

そのようなメンバーがいる中で、僕は進んでいる物事を整理したり他部署とのコミュニケーションをとったりといったことを主に行なっています。例えば、CSとはいろんな場面でコミュニケーションをとっています。ユーザーの実情やプロダクトの良い面・悪い面をよく知っているCSにはよく話を聞くようにしていて、プロトタイプ段階で考えていることを元に意見を聞きにいくこともありますね。一方で、ユーザーからご意見やご指摘があった時にもCSメンバーの方から連絡を受けることがあります。

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こうした働き方をしている背景には、僕自身にマーケター経験があることでユーザーの立場に立ったコミュニケーションを(社内外で)取りやすいことがありますね。グラフィック、アートディレクション、デザイン…とそれぞれにスペシャリストがいるので、僕が彼らの力をあるべき方向へ向けていくような役割を主導しつつ、一緒に働いています。

結果的にマネジメントと言われるような業務が多くなったんですが、趣味でやっている草野球の監督業と通ずる部分があったことも背景にはあるかもしれないです。

––仕事と草野球…。もう少し詳しく伺えますか。

少しだけ僕の話をさせていただくと、本当に野球が好きで、好きなチームの試合は全部見てます。ただ見るというよりは、色々と考えを巡らせながら見るのが好きなんです。対戦しているチームと応援しているチームの順位、それぞれの選手の状態・経歴・成長過程を考えた上で、どういう場面で、どういう判断のもと、どんな選手が起用されるのか、と。

そうやって野球を見ていて一番僕が面白いと思うのは、投手の配球論。これまでに関連する本を数冊読んできたんですが、そういったインプットと実際の野球経験をもとに「自分だったら、この場面でどのような配球をするか」とよく考えています。ここは本当に奥深いですよ。

野球というスポーツは、論理の組み立てによって成り立っている部分が大きいです。というのも、野球って場面ごとにプレーが止まるじゃないですか。投手が投げる一球一球の合間とか。その間の数秒、数十秒の間に、投手と捕手は次に何を投げるべきかと考えを巡らせているわけです。場合によっては、いくつか先の場面まで想像して選択していることもあるでしょう。そういった選択が互いに繰り返しなされることで成り立っているのが、野球というスポーツです。

子供の頃に父から教わったこの野球の魅力にハマってからはずっと野球のある人生を送ってきていて、今は社会人が集まっている草野球チームの監督をしています。

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––その監督業とマネージャー業には共通点がある、というお話でしたね。

そうです。結構通ずる部分があるんです。

それに気づいたのは、スクラムマスターとしての基本姿勢やスキルを学ぶ勉強会に出席 した時のことでした。

「スクラムマスターに求められる姿勢の中で、例えば以下のようなものがあります。

・共感
完璧などないという前提を十分認識した上で、相手の立場に立って相手の気持ちを理解する。

・癒し
相手が失敗して落ち込んでいるときや結果が出ないときに元気づける言葉をかけ、本来の力を取り戻させる。

 ……(省略)」

これを聞いた時、『監督業をしているときも近い考えを持っているな』と思いました。

例えば、「共感」で語られている「完璧などないという前提で…」という点。野球においても監督、選手の判断に完璧なものはないし、ミスをすることもあります。そう考えると、監督としてはそれらを理解した上でいかにして力を発揮してもらえるかと考え、打順やポジションを考えたりしています。

「癒し」で語られている点も通ずるところを感じます。例えば選手がミスをしたりイレギュラーな事態に陥ったりした時、本来の力を発揮できるような心境を取り戻してもらうためのチームの雰囲気づくりやコミュニケーションが重要になります。

大まかにチームづくりと組織づくりを比較しても、常に事象の深掘りと原因の追究、それに対する次のアクションを明確にし、それを個人の負担にしないという進め方は、共通するところを感じます。 

いつか、このメンバーで何かを成し遂げてみたい

––Reproで働いていてやりがいを感じる瞬間はありますか。

本気で臨むメンバーの一員として働くことができていることに、やりがいを感じますね。

みんな「いいプロダクトにしたいんだ」という意識を高く持っていて、それぞれに持っているスキルもかなり磨かれたものなので、とてもいい仕事をする人ばかりなんです。そういったメンバーと日々時間を共にできていることが嬉しくて、僕が提供できるものは全て注いで、みんなと、サービスと一緒に成長していきたいと思っています。そんな気持ちで仕事に臨めるって、かなりやりがいありますよね。

とは言いつつも、自分ではこういう気持ちで取り組めている理由はわからないです。入社当時はこんな気持ちになるとは考えていなくて、むしろそれまでのキャリアでは一年経つと転職を考えるようなことがほとんどでしたから。もともと好きなことがたくさんあって、好きなものに触れて生きていたいタイプでもあるので、何か一つのことにのめり込んでいくという経験もあまりなかったんです。

ただ、一つ言えるとすれば、まだ仕事を通して大きな達成感を味わったことがなくて、ここ(Repro)ならそれを味わえる日がくるかもしれないと思えているということはあるかもしれません。

「これだけの人が揃っているなら、きっと何かすごいことができるはずだ。いつか、このメンバーで何かを成し遂げてみたい」

いつからか、そんなふうにも思うようになりました。

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––今後グローバルスタンダードを目指すReproにとって、どのようなことが必要になると思いますか。

Repro全体として、今よりもさらにプロダクトが中心にある組織を目指していきたいと思っています。その実現のために必要なのはRepro内で最もユーザーを理解できていて、その上で考えられる最も理想的なUIデザインとUXデザインを追求する姿勢です。これまでもチームメンバーはユーザーと向き合ってきましたが、マーケターと一緒に歩んでいくツールを作っているのだからこそ、この解像度を高めることに妥協しないことが大事なのではないかと思います。

自分たちの作っているプロダクトを利用しているユーザーを知らなければ、プロダクトの理想形も描けないですから、まずユーザー理解を深めるところが第一です。

次に提供した機能やUIに対してユーザーがどのような反応を示したか、検証し、仮説を持って改善を実施できているような状態を実現すること。そしてこれを開発組織だけでなく、会社として実現できる体制を作っていくこと。これらが必要だと思います。

Reproを開発する人たちから「開発した機能は意図した使われ方をしているのか」「価値あるものとして機能しているのか」という声がもっとあがってきたり、Reproを提供する人たちからも「もっとこういうものが必要なんじゃないか」という声ももっとあがってきたりするようになれば、プロダクトが中心にある組織に近づいていることを感じられると思いますね。

そうした過程の中で、個人的にはツールの力でマーケターのやりたいことをどこまで実現できるか、を追求していきたいという想いもあります。これからも顧客価値と向き合える喜びを感じながら、ユーザーへの解像度を上げ続け、ツールのみで完結する価値を最大化するためにどうすべきかというところは突き詰めていきたい。

そうなれば、今よりもさらにReproのサービス自体に愛を持って取り組むような人も増えていくはず。

企画・取材・執筆 = 山崎 貴大

撮影 = 賀谷 友紀

2020.09.10
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