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See All Events私はReproの中で、CSチームの統括をしています。“CS”と言うと、カスタマーサービスやカスタマーサティスファクションなどの略称を思い浮かべる方もいるかと思いますが、Reproの“CS”は「カスタマーサクセス」を意味します。
カスタマーサクセスとは、ここ数年で海外のスタートアップを中心に広がってきた概念です。私見も踏まえて一言で説明すると「クライアントのサービスの成長を第一に考え、課題の発見から解決に至るまで一緒に併走していくこと」が、カスタマーサクセスチームの役割です。
技術的な対応もできる限り何でも応え、クライアントの“頼りになる相談相手”になることを目指しています。
これまでのReproは、モバイルアプリのマーケティングツールを提供することで、クライアントの成長を支援してきました。その支援の内容は、クライアントの事業フェーズによって段階的に変わってくるものです。
新規ユーザーを獲得するためには、どのようなプロモーションをすればいいか。インストールしてもらったアプリを継続的に使ってもらうにはどうしたらいいか。具体的な購買行動につなげるにはどうしたらいいか。
プロダクトの現状をデータから読み解き「今、どんな課題があって、何をするべきなのか」を、クライアントと一緒に考える――これが、私たちCSチームの日々の業務です。
仕事の中で楽しいと感じるのは、“数字”という目に見える形で結果が出た時ですね。終了の危機にあったアプリのダウンロード数が伸びて巻き返せたり、アプリのストアランキングで1位になったり。
一緒に悩みながらトライした施策が確かな改善を生んで、クライアントと一緒に「やりましたね!」と喜べる瞬間に、やりがいを感じます。
おかげさまでReproは現在、国内有名アプリの大部分にご利用いただいている状態になりました。ただ、私たちが目指しているのは、あくまで世界市場です。そのためには、今以上にクライアントの成長にコミットできるサービスにしていかなければなりません。
そこで2018年10月、Reproは新たにWeb版の解析・マーケティングツール「Repro Web」をリリースしました。
今回のWebへのサービス拡張はこれまでのアプリ版も同様ですが、現状Reproを使ってくださっているお客様はもちろん、デジタルマーケティングに従事している多くの方々に価値を提供し“使える”サービスにすることを最優先に考えています。
Repro Webの開発にあたっての私の役割は「完全な顧客目線で、機能を充実させるためのディレクションをすること」でした。
CSチームは社内の誰よりも、クライアントの声を直接聞いてきた部署です。その中で、「Repro Web」の制作にあたって重視するべき現状のクライアントの課題感は、大きく分けて3つありました。
1つ目は単純に「Reproの解析・マーケティングツールを、アプリだけでなくWebでも使えるようにしてほしい」という要望です。
これまでアプリのみ運用していたクライアントがWebでもサービス展開をはじめたり、もともと両方とも運用していたクライアントが「アプリでのReproのツールの使い勝手がいいからWebでも導入したい」と言ってくださったり……こうしたニーズを確認しながら、私たちは開発に臨むことができました。
2つ目は「“Web to App”の施策を強化したい」というオーダーです。“Web to App”とは「ウェブサイトのユーザーをアプリのユーザーに変換させること」を意味します。
一般的にWebは「検索」から新規ユーザー獲得がしやすく、アプリは使い勝手の良さから継続的なサービス利用が見込める環境です。アプリとWebの両方でサービスを展開している事業者にとっては、「検索でたまたまサービスを見つけた」という人を、アプリに誘導して顧客として抱え込むことが重要になります。
そして3つ目は「セグメントの精度を高めたい」という声です。ここで言うセグメントとは、「ユーザーをさまざまな条件でグルーピングして、特定のユーザーを絞り込むこと」を表しています。
アプリ運営において、「プッシュ通知」は、効果的に行なえば心強い武器になります。一方で、しっかりとユーザーのセグメントを考慮できなければ、好感度を下げてしまう危険性もあります。
たとえば、アプリ上で“カートの中に入れた”状態の商品があって、それをWebサイトの方で購入したユーザーがいるとします。その人にアプリのプッシュ通知でカートの中の商品をレコメンドしても、「うるさいな、もうWebで買ったのに」と思われてしまうでしょう。
従来のReproはアプリ解析のみの対応だったので、ユーザーのWebでの行動までふまえたセグメントはできていませんでしたが、「アプリとWebのユーザーデータを統合して、セグメントしたい」というクライアントからの相談が増えてきたんです。
「Repro Web」開発にあたっては、これらの現場のニーズにしっかり応えられるように、クライアントと社内エンジニア双方と密にコミュニケーションを取りながら、機能のブラッシュアップに努めました。
ユーザーに喜ばれるものをつくるために最も重要なのは、「ユーザーの率直な意見に耳を傾けること」だと思います。「Repro Web」の開発も、それに尽きましたね。
リリース前の2~3カ月は、お世話になっているクライアントにヒアリングをしてフィードバックを受け、開発チームに修正を依頼して……というサイクルを数えきれないほど繰り返しました。
「正直、このツールって使えますか?」と聞いて、「こういう機能がないと導入を検討できない」「この機能は有能だけど、これは要らない」などと、本音を言ってくれるクライアントのおかげで、Web版は実用性に富んだサービスに仕上がったなと思います。
CSチームはこれまでずっと「クライアントと正直にものを言い合える関係を築くこと」を、業務の目標に掲げていました。ビジネスライクになりすぎず、人として信頼してもらえるように――そうやって育ててきた関係性に、今回は私たちの方が大いに助けられました。ありがたい限りですね。
アプリとWebの解析がそろったことで、Reproは「アプリマーケティングのプラットフォーム」から、「デジタルマーケティングのプラットフォーム」へと進化していきます。先に挙げた“Web to App”や“セグメント精度”については、「Repro Web」によって飛躍的に向上しました。
広くインターネット事業に携わる方にとって、手間のかかる分析作業などは、今後はAIを活用することで極力減らし、Reproのダッシュボードさえ見れば「次に何をするべきか」がひと目でわかる……そんなサービスになるよう、これからCSチームとしてもさらなる改良に磨きをかけていきます。
「Repro Web」がリリースされた後も、CSチームとして私がやるべきことは大きく変わりません。クライアントと良い関係性を築きながら、ひたすら「クライアントのサクセスケースを増やしていくこと」に注力していきます。
サクセスケースとはただの結果だけではなく「どのような仮説を立て、どのような施策を回すことで、どんな成果が上がったのか」といった具体的な事例のことです。
今、積極的に取り組んでいるのは、ユーザーコミュニティです。ユーザーコミュニティの中で、クライアント同士がサクセスケースや現状で抱えている悩みをシェアし合って、みんなで効率よくPDCAを回せるような仕組みをつくっていきたいと考え、立ち上げました。
2018年4月、アメリカで開催された世界最大級のカスタマーサクセスイベント「PULSE」に参加したのですが、グローバルなサービスのあいだでもユーザーコミュニティの醸成がトレンドになっていました。
私たちがサポートするのはもちろんのこと、ユーザー同士がつながって協力関係を結べたら、もっとスピーディーに課題解決ができることも増え、サービスに対する愛着もわくはず。実際にクライアントコミュニティ”Pluto”を立ち上げ、クライアント同士でコミュニケーションしていただいています。
当初、日本のB2Bサービスでコミュニティがワークするわけないという意見の方が多かったですが、”Pluto”のアクティブ率はかなり高いです。今後もクライアントの課題解決を第一に新しい取り組みも積極的に挑戦していきたいですね。
Reproは国内アプリ市場ではある程度の信頼を得ることができましたが、私たちが見ているのはあくまでグローバル市場です。世界で戦えるサービスをつくっていくには、組織としても、そして個人としても、もっと成長しなきゃいけない。
「PULSE」では、時代の数歩先を行くような議論が繰り広げられていて、私たちもより本質的な顧客の課題解決、CSの在り方を追求していかなければと再確認しました。
CSとして、私はこれからも、Reproを使ってくれる世界中のクライアントを勝ちきらせたい。クライアントをみんな、それぞれが勝負している場所でNo.1にさせたいです。そうすれば、自ずとReproも世界でNo.1になれるはずだから。
自分たちだけが勝つことを考えていても、きっと世界には届かない。クライアントの結果に最大限コミットして、みんなで勝ちきって、一緒に笑っていたいですね。
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